第15話 ヤーデージ
オーストラリアのゴルフ場はヤードではなくメーター表示であることはコラム第3話で書きましたが、今回はゴルフ場の距離表示の意味での「ヤーデージ」の話。“Yardage”=「ヤードで測った長さ、量」ですから正確に言うとオーストラリアのゴルフ場はメーター表示なのに「ヤーデージ」とはこれ如何に?という話はさておき…。
「キャディーさぁーん、ここから残りどれくらい?」と聞ければいいのですが、こちらはキャディーなしのセルフプレーが一般的。GPS(全地球測位システム)が乗用カートに付いているコースであれば、GPS画面には常に今カートが止まっている地点からピンまでの残り距離が(一応)正確に出るわけですから問題ありませんが、セルフで回っているときには自分たちで残り距離を測らなくてはなりません。
その際に目安となるのが「ヤーデージ」ですが、最近はフェアウエーの至るところに埋めてある灌漑(水まき)用のスプリンクラーヘッドにそこからの残り距離が表示されていて、気の利いたコースではメーターとヤードの両方で書いてくれているので、日本のゴルファーには判りやすく好評のようです。またコースによってはカート道路のアスファルトに200とか150の表示がペンキで書かれていたり、ドッグレッグホールなどでティーショットの狙い目地点のフェアウエーに残り150メーター杭を立てているところもあります。
しかし昔ながらの一般的な「ヤーデージ」といえば、やはり「杭」のようです。よくあるのがグリーンセンターまで200、150、100メーターの表示杭。フェアウエー両側のラフに立っていることが多いですが、杭の代わりにオーストラリアの代表的な草木を目印に植えているコースもあります。
余談ですが、このヤーデージ杭を使って目測や歩測をする場合には一点注意が必要です。特に残り100メーターの杭が幅の広いフェアウエーの両端に立っているような時は、自分のボールが両方の100メーター杭を結んだ仮想ライン上に乗っているからといって「残り100か」と思いがちですが、実際にはピンを中心に杭までの仮想の「円弧」を引いて考えないといけません。したがって、両側の100メーター杭を結んだライン上のボールであれば実際には「残り100はない」ということになります。
ゴールドコーストの昔ながらの歴史のあるコースに行くと、もちろんGPSなんて洒落た機械はなく、おおむね「残り135m」地点に1本だけペンキがはげかかったような木の杭が立っています。考えてみると135メーターは100と150のほぼ中間ですから100と150の2本作る必要がなく、昔のコースは距離も短いのでPar4の2打目が残り135メーター前後のケースも多かったのかもしれません。今ほどの飛ぶクラブやボールも無かった時代ですから、きっと残り200メーターとかの場合には、「まだまだ遠い」距離だったのかも!?

