第9話 頑張れ!! 宮里藍選手(その2)
2005年ANZ女子オープン、宮里選手は3日目まで首位を独走したが最終日、元米賞金女王カリー・ウエブ選手(地元クイーンズランド州出身)の猛チャージに遭い惜しくも1打差で逆転負けを喫した。
最後の18番グリーンでは宮里選手のバーディーパットが僅かに外れパー、続いてウエブ選手がパーパットを外したので、もしもあのバーディパットが決まっていればプレーオフだったのに…、と思うのは素人考えなのであろう。百戦錬磨のウエブ選手ならば、先に宮里選手がバーディーを獲れば確実にパーパット決めていたに違いない。
両選手の4日間の統計を見ると面白い。宮里選手は初日コースレコード63の-9、二日目-4、三日目-2、最終日イーブンパーとスコアの伸びの勢いが落ちてきた一方で、ウエブ選手は初日から-2、-4、-5、-5と徐々に調子を上げている。最終日は宮里選手が3打差リードでスタートしたが前半で並ばれ後半でついに逆転された。
ドライバーの平均飛距離は宮里選手248.5ヤード対ウエブ選手245.5ヤード、フェアウエーキープ率は宮里70%対ウエブ77%、パーオン率は宮里85%対ウエブ90%、平均パット数が宮里1.65に対してウエブが1.71、と数字上は両者拮抗している。ということは、最後に勝負を決めるのは何なのだろうか?
試合終了後の宮里選手がインタビューで、「2週間前の南アフリカでの試合と今回のANZ女子オープンの2試合は、日本のトーナメント10試合分くらいに相当する良い経験をした。中でもカリー・ウエブ選手からは集中力を学んだ。」と言っているが、若干19歳の宮里選手の実力はウエブ選手を始め多くの選手たちも認めるところ。あとはもっともっと優勝争いに絡んで様々な局面で「緊張」を経験して、いざというときの「集中力」を養うこと、だろうか?
今回のトーナメントでもミスショットの際に見せる一瞬の表情やしぐさに19歳の若さを感じる場面がたびたびあったが、これがカリー・ウエブ選手のように堂堂と貫禄?さえ出るようになった時には、地元のアナウンサーが宮里選手のことを呼んでいた「女性版タイガーウッズ」が現実になる日もそう遠くはないのかもしれない。

