第5話 GPSって便利なの?
最近よくみかけるようになったゴルフカートの頭上に設置されたGPS。これは、現在のカート位置からピン(フラッグ)までの残り距離が○○メーター(ヤード)と常に数字で表示されるので、その数字を見ながらクラブを選択できるところが一番のメリット?実は、もっともっと多機能を備えたスグレモノだったのです。
GPSとはGlobal Positioning System(全地球測位システム)の略で、カーナビでおなじみの人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステムですが、ゴルフ場の場合には、自分のカート位置(経度・緯度)を割り出して、予め地図データがインプットされているゴルフ場敷地の図面上のどの位置にいるかを表示してくれるだけでなく、クラブハウスの屋上に設置された基地局アンテナと各カートとが無線で交信することで、バンカーやグリーンエッジ・ピンまでの残り距離や、グリーンのピンポジション表示、遅延プレーの警告、更には無線を使ってクラブハウスとの文字/音声での交信までも可能となります。
例えば、○○ゴルフコースの○番ドッグレッグホールで、前の組の姿がティーグランドからは見えず、もう打てる?どーかなー?という時には、GPSのホールレイアウト画面で前の組のカートマーク(位置)を目で確かめて「まだすぐその土手の向こう側にいるので待ち!」と判ります。予め設定により、ティーショット時に前の組のカートとの距離が○○ヤード以内の場合、とかグリーンから20ヤード以内にカートが近づいた場合には警告を鳴らして赤色灯を回したりということも可能。ホールが終わるごとにスコア画面が表れて各自のスコアを入力できる仕様もあって、コンペの時など全組が最終ホールを終えた時点でクラブハウスでは集計が完了している、という技も使える。更に、プレー途中に画面のメニューからクラブハウスにランチの注文を送っておいてハーフウエイでピックアップしたり、もしくはドリンクカートに運んでもらうといったことも可能なわけです。
一方、クラブハウス側のコンピューターでは、18H全体のコースレイアウト画面上で、何番のカートが今何番ホールのどこにいるか、このホールで詰まっているので、またこのカートから緊急信号が出ているので急遽マーシャルを走らせるなど、当日の各カートの動きやこのカート番号には誰が乗っていてスタートから何分が経過しているなどといった詳細情報まで画面上で把握・コントロールすることが可能となります。
と、こう書いてくると何やらゴルフGPSはものすごく便利で有用な機械なようですが…、実際には、われわれプレーヤーは最初の数ホールくらいは物珍しさもあって画面を気にしますが、後はあまり見ない…。いちいち画面を操作して切り替えたりスコアを入力したりする「手間」が面倒、というより我々ゴルフ好きなオジサンは機械は苦手、なのです。ですから、ゴルフGPSはどちらかといえばプレーヤーにとってのメリットよりも、コース(クラブハウス)側の特に運営・管理面でのメリットの方が大きいのかもしれません。
最近では各自の携帯にコースレイアウトをダウンロードして使用する携帯電話用のゴルフGPSシステムが開発されており、フェアウエーで各プレーヤーが携帯を見ながらショットするという光景が…、こうなってくると、TVゲームの一部みたいでここまで機械に頼らなくても、という気がしてきます。
やはりゴルフは自然相手+自分相手のスポーツ。風の向き、強弱、天気や気温、高低差、ボールのライ、さらにはその時の自分のゴルフの調子など様々な状況を全て体で心で「感じて」、さあ、会心の一打を放つのです。「フォアーー!!」

